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2008年05月30日:新しいテレビがきました

皆さんこんにちは.制作の竹村です.
スタジオに新しいテレビがやってきました.52型の薄型液晶テレビです.会議室に置かれ,これからバリバリ活躍してもらうつもりです.
さて,自分が担当している原作二巻収録の「閑馬永空」との対決エピソード後半が完成間近です.残りのリテイクもわずかになったチェック用のテープを見ていると(これが新テレビの初仕事),それぞれのカットごとに大変だった思い出が走馬灯のように蘇ってきます(別に死にそうなわけではありません・・念のため).
この話の中で印象深いのは,1000人以上切ったとされる「閑馬永空」の過去の部分です.演出家から「舞台は合戦場で,周りは死体の山でお願いします」という要求を受けた原画家さんの描かれたレイアウトは,黒澤明監督の『影武者』における武田騎馬隊壊滅するシーンのごとく死屍累々としていて,これは演出さんも作監さんも直す必要はないだろうというくらい,素晴らしいものでした.
そして後日,作監さんからあがってきたレイアウトを確認すると・・・
「死体の数が倍に増えてるーーー!!」
驚愕.そこにあるのは「山」をこえた「海」でした.妥協を許さず,更なる高みを目指す,それが無限の住人クオリティ.クリエイターの皆さんのがんばりに感謝です.
2008年05月28日:誰も見たことがないものを描く
制作日誌を執筆する面子をもう少し増やそうかと思いまして,持ち回りで担当してもらう事にしました.ということで以下,弊社制作部・竹村が担当致します.(黒澤)
皆さんこんにちは.
制作日誌を担当する竹村です.
日々いかにして『無限の住人』が作られているか,制作の近況報告を軸に語っていきたいと思いますので,宜しくお願いします.
さて,先日の事ですが,自分の担当する話数(原作3巻のエピソード)に登場する,「天津」の剣舞の原画があがってきました.
このカット,「ものすごく重い斧を,まるで踊っているかのように軽々と操る天才剣士」を表現しなければならず,当然のことながらそんな剣技は誰も見たことがありません.
打ち合わせ時は演出と原画家さんの間に,緊張が走りました.
この,難解ではありますが面白いカットを完成させるべく,様々な資料が集められました.
・天津が原作でこの斧を扱っているシーンの漫画参考全て
・日本舞踊や京劇における動きの資料
・プロレスラーがバーベルをぶるんぶるん振り回す動画
・ヒクソン・グレイシーの体操風景
・アパートの一室で,天津になりきって傘を振り回す様を撮影した携帯ムービー
etc・・・・・・
一部「全く参考に参考にならない」と罵倒されましたが,原画さんのがんばりのおかげでカットは完成しました.演出も1発OK.いい仕事ありがとうございます.



このカットはこれから動画になり色がついていくわけですが,自分も完成が楽しみです.皆さんもOAにて,どんな感じになっているか是非確認してください.
2008年05月13日:OPEDのこととか
アレックス・ミラーがジェフ千葉の監督になって,驚愕の週末を迎えた訳ですけれども,どういうコネクションだ? と,ざわざわ......!しているサッカーファンです.
サッカーにおける監督とアニメーションにおける監督は非常に似通ったものがあり,特に絵の描けない演出家は名選手でなかった監督,もしくは選手でなかった監督と同様に考えてもらえると分かりやすいかと思われます.
サッカー監督の練習方法,というかその監督の選手に何かを伝えるメソッドというものを調べていくと非常に面白いです.どんな監督でも必ずコーチを頼りにしており,そのアシスタントコーチをいかに活用できるかも,名監督の条件でもある訳です.(たとえばオシムのような使い方,いやコーチすらも育てていくやり方もありますが.あれは超例外と考えるべきでしょう)
アニメーションも同様であり,一概にどのポジションがそのコーチになるかとはいえませんが,スタッフを活用していくことが,非常に重要な訳です.
そのスタッフをいかに活用していくやり方が,サッカー監督のそれとも重なる訳で,非常に面白く感じる訳です.
まあ,組織を率いるものであれば,おのずと似通ってくるようなものなのでしょうが.
閑話休題
イベントで鋭意作成中と話していたOPEDですが,先週にはコンテもあがり,制作に励んでいるところです.
結果としてOPEDが制作の順番として最後になりましたが,スケジュールに余裕がある場合これはこれで悪くないのかも知れません.
通常の場合,OPEDは他話数の制作中に平行で制作される為に,形の上では別班を組んだことになっていても,結局のところスタッフ編成上は本編班ともろにかぶっているというのが実情です.
しかしながらスタッフの仕事量のキャパシティには限度がありますから,ではどうやってそのあたりのやりくりをするのかといわれても,満足な答えなどありません.結局のところ,量の分だけ時間はかかってしまうのです.能力×時間=仕事量というやつですね.
この辺りは不変の事象であります.この方程式に何らかの係数を掛けるとするならば,効率,という名の魔法でありますが,魔法は所詮魔法として,期待をしないでおくのが実情にそっているといえます.勿論,魔法をかける努力はするべきですが.
と言う訳で,このOPEDというのは非常に厄介なミッションでありまして,ただ漠然と進めていくと本編スケジュールにも食い込み,大変なことになるという罠が待っているのです.そしてただスケジュールだけではなく,OPEDと言うのはそのタイトルの華でもありますから,その内容も当然最高のものが求められるわけです.
つまり,本編に支障が出ない範囲で同時に最高のものを求められるという非常に難易度の高いミッションになる訳です.
そこで本編とは別班を組み,外人部隊のように傭兵部隊を作るのがやり方としては分かりやすいやり方になる訳です.心臓がビス止めで中にケロシンが流れているような人間を雇えれば,それにかなうことはありません.が,現実はそうそう簡単にはいきません.理想とは常に理想でしかない,と言う言葉をまざまざと見せつけてくれます.現実はいつだって不合理で非常なものです.
そうした現実に対する対処療法はある訳ですが,ここでは割愛させていただきます.常にジレンマとの戦いになってくると言うことは変わりません.戦場に置ける現場指揮官と同様です.
長々と書きましたが,OPEDと言うものはタイトルにおいて非常に重要なポイントになってくる訳です.
とは言え,毎回毎回真っ白な状態で突入する訳は無く,それまでの経験値から戦い方というものを学んでいる訳で,ノウハウは確かに存在する訳です.ですので,実際はそんなに大きな混乱も無く乗り切ることができる訳です.(勿論,スタッフが奮闘するからなんですけれども)
と言う訳で,今日もみんな頑張ってます.(まとまらん)
2008年05月09日:現在の状況...?
週一は何とか死守!
さて,先日のイベントでアフレコが終了していることが報告されていたので,現在の進捗状況も少しは話せるのかなあと思っている今日この頃です.
わりと進んでいます.
ただし,ここからが本当の地獄だ......!
とは言え一つの目安であるアフレコが終わったということは,同時に編集も終了していることを指し示す訳です.
編集前の追い込みがアニメの制作工程の中でも一つの山になっているのは間違いない訳で,それを乗り切ったということがどれだけの精神的安息を与えるかは,現場の人間に聞くとわかるはずです.
勿論,その先にもまだまだ工程はある訳で,工程の進捗状況によっては編集を終了したにも関わらず,まだなにも始まっていないという悪夢もあり得る訳ですが.(コンテ撮で編集を終えたが,原画さんはこれから探していく様な状況)
幸いなことに,無限の住人ではそのような状況には至ってはいませんが,それでもなお厳しいことには変わりなく,実際の作業をされる作画の皆さまにとっては,編集が終わったからなんだ.全然楽に何ねーぞ.むしろここからが本番だボケという意見が出ることは必至です.これぞ集団制作の醍醐味.部署間の闘争です.(なんだそりゃ)
実際問題,あくまで一山を越えたと言うだけでもあるので,これからも大変なことにかわりはありません.すべて色つきでカッティング(編集)が終わっていれば,それはもうすべての作業が一通り終わっているということであるので,後はもう細かいリテイクだけになるのですが,現実はなかなかそう上手く行きません.
実はこの無限の住人,各員の奮闘のおかげで,一話なんかはすべて色つきでカッティングを行ったりしてみたりしたんですが,もっとクオリティをとガンガンにハードルをあげる真下監督は,容赦なんて言葉知らないねといわんばかりにリテイク出しを行う訳です.ですので,真下監督が納得のいくクオリティに達するまで,最初のカッティングから数ヶ月かかってようやく終了した訳です.イベントで上映されたバージョンは最終形のはずです.多分.と言うのは二話の上映を見ながら,真下監督がここだけは......!と泣きのリテイクを出していたからです.
こう書いてしまうとリテイクとは簡単のように思えるかも知れませんが,実際そんな簡単に出していいものではありません.
大げさに言うならば,リテイクカットとは,ミスが発生したカットなわけですから,それは真剣勝負の結果負けたカットでもある訳です.勿論,人にはどうしてもミスをしてしまうことがあるので,リテイクが起きるのは仕方が無いことなのですが,それでもミスだらけという訳にはいかない訳です.例えば,サッカーはミスを前提にしたスポーツではありますが,かといって試合でミスをし続けたらレギュラーにはなれません.それと同じことですね.
現在アニメはデジタル作業になり,セルも無くなりデータになりました.撮影もAfter Effectsなどで行っており,昔のようにセルを一枚一枚フィルムで撮影をしていたという訳ではなくなっています.ですので,物理的作業量の意味では以前ほど,リテイクを出すということのリスク,その重さは軽減していると思われます.(とは言え,現在でもアナログな部分である作画に関しては,その大変さは変わらないのですが)
しかしだからこそ,リテイクを出すという意味を深く考えなくてはいけない訳で,真下監督もその辺りを良くわかっているので,性根を据えてリテイク出しをする訳です.
その監督だけに泣きのリテイクを出すなどということは今までほとんどなかったのですが,それほどにこの無限の住人というタイトルに気合いを入れているという証左でもあります.
まあ,そんな感じで,スタッフ一同鋭意奮闘中なわけです.(無理矢理のまとめ)
2008年05月02日:浅野道場復興会決起集会報告ッ!!
イベントから一体どれだけ過ぎているんだと,お叱りの声を受けるしかないぐらい遅れてようやくアップしますw
いや,世間の反応を見たり,クルム伊達公子の応援をしたりしていたらこんなに遅れてしまった訳です.
全部私のせいですねw
さて,先週末は12話13話のアフレコに,浅野道場復興会決起集会,となかなかに大変な週末でありました.
真下監督も非常に大変だったようです.
まあ,決起集会では相当の酔っ払いになってしまっていたようですがw
決起集会を見に行ったファンの方は楽しめましたでしょうか.
まさかの一話二話放映と言う快挙(暴挙?)をするというサプライズもありつつ,真下監督の生態もうかがえたのではないでしょうか.
酔うとあんな感じです.
いや,もっとフリーダム......?
最もフリーになると,花火を室内で敢行し,シャンパンをまき散らし,某人物を風呂に投げ落とすという暴挙,もとい,神をも恐れぬ仕業,もとい,はた迷惑な,もとい,あれな行動をしますけれども.
ノープランなのは仕様です.ジャンケン始めた時はどうなることかと......
まあ,酔っ払い状態の監督の話はさておき,沙村先生の声優体験のレポートがあったり,エア原稿があったりと,沙村先生尽くしでもありました.
イベントにこられなかったファンの方は,本放送を見て,沙村先生の素晴らしい演技を堪能してください.イベントで知った方は秘密の方向でお願いいたしますw
どうでも良い話ですが,初めて沙村先生にお会いした時,あまりにも学生時代の友人に似ていた為,非常に驚いた記憶があります.つーか,若すぎ!
ちなみに弊社のプロデューサーが初めてお会いした時は,場所は講談社だったのですが,荒木飛呂彦Tシャツを着ていたそうで,
「講談社なのに荒木飛呂彦Tシャツ!さすが沙村広明.俺達にできないことを平然とやってのける!そこにシビレる!憧れるゥ!」ともらしておりました.(お約束)
さて,そんな沙村先生に,実はあんなこともお願いしたりしているのですが,まだ現時点で情報を公開しても良いのか,というところなのでぼかしますw
あれですよ,あれ.そう,あれ.
(これは報告なのか?と思いつつも終わり)